■ Exhibition  
 
テリー・ワイフェンバック 写真展
「Lana(ラナ)」
‐Photographs Made of a Single Locale ‐
2008年10月16日(木)〜 11月21日(金)
14:00〜18:00<入場無料>
[営業日] 月曜日〜土曜日
(但し月曜日〜水曜日は予約制となります)
[休廊日] 日曜日・祝日
“善人を文章で上手く書けないのと同様に、美しい場所を誰もが納得するように写真で表現するのは難しい。
彼女の写真は多彩な自然の恵みのありがたさに気付かせてくれる。”
(写真家ロバート・アダムスによる写真集序文より)

© Terri Weifenbach/RAM
 
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 ▼ テーマと経歴
 何気ない自然風景のカラー作品で世界的に知られる米国人写真家テリー・ワイフェンバック(1957-)の写真展「Lana(ラナ) 」を開催いたします。彼女のほとんどの作品は現在住んでいるワシントンD.C.郊外の自宅裏庭、公園周辺で撮影されています。モチーフも身の回りにある、空、花、木、昆虫、木葉、小枝、草などが中心です。
 彼女の作品は写真テクニックの常識を覆していることも特徴。ピンボケ画面の中にシャープにピントがあった部分が存在する、何か夢の中のような瞑想感が漂うイメージを作り出しています。様々な焦点距離の使用が、当たり前のテーマを魅力的にしています。写真によっては葉1 枚や飛んでいる昆虫にフォーカス。身の回りの何気ない風景も決して静止しているのではなく、風や光のゆらぎや昆虫たちの動きにより、まるで万華鏡のように常に変化している様子を表現しているのです。
 20X24 インチ(約51X61cm)の大判タイプC プリントも作品の重要な要素です。マット系用紙の写真集とは異なり、光沢があり色彩が豊かなので、作品はより自然な印象になります。ギャラリーの壁面に展示した作品は、まるで窓越しに実際の風景を見ているかのような錯覚を覚えます。作品の真の素晴らしさはオリジナル・プリントで発揮されるのです。しかし、彼女の写真は決して夢見るロマンチストによるものではありません。見る人によっては眩い色彩にある種の恐怖を感じるといいます。作品の背景には冷徹なリアリストの視点があり、見る側は普通が強調されるがゆえに想像を掻き立てられ、日常に潜む狂気までも意識してしまうのです。
 本作は2002 年に『Lana 』という北イタリアの村で撮影されたものです。初めて自宅から離れた地で撮影された作品プロジェクトです。本展では同シリーズから彼女自身によりセレクションされた15点(予定)が展示されます。大判オリジナル・プリントでこそ際立つ彼女のカラー写真の素晴らしさをぜひ本展でご堪能ください。
 なお、現在、ほぼ完売状態のNazraeli Press 刊の同名写真集もギャラリーで販売いたします。
 
 ▼ 展示内容
「Lana(ラナ) 」シリーズ
20X24 インチ(約51X61cm)の大判タイプC プリント15点(予定)
 
 ▼ 販売物
○「Lana(ラナ) 」シリーズ
  20X24 インチ(約51X61cm)の大判タイプC プリント15点
  (作家サイン・エディション入り)
○Terri Weifenbach写真集「Lana 」14,700円(税込)
  (限定2000部、作家の直筆サイン入り、名古屋販売分5册)
 
 ▼プロフィール

1957 年ニューヨーク市生まれ。現在、ワシントンD.C.に在住。
メリーランド大学で絵画を学ぶが、30 年以上に渡り写真家として活躍。またコーコラン・アート・デザイン大学で教鞭を執っている。
写真集は「In your dreams 」(1997 年)、「Hunter Green 」(2000 年)、「Lana 」(2002 年)などを刊行、初期作はレア・フォトブックとしてコレクターズ・アイテムになっている。作品はクリエイティブ・フォトグラフィー・センター(アリゾナ)、サンタバーバラ美術館などの世界中の美術館でコレクションされている。

 
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